wan-dabadabadaba

My scat echo...

やはりWindows 8はクソだった。

この連休、実家に帰省していた。新しく導入されたPCのセットアップをするために。
今年の機種なので搭載OSは当然ながらWindows 8だ。
Windowsは8で大きくUIが変わり、様々な批評がされているが、私は8に対してはもともと否定的だった。
今回、8を初めて触ることとなったのだが、触ってみての感想は「やはりクソ」である。

グラフィックデザインが大きく変更されたばかりか、操作体系が根本から変更されている。これが一番の問題だ。
私の親は高齢者である。数年ぶりに新しいPCを買ったら、同じWindowsのはずなのに全く違う世界が目の前に広がっているのだ。
果たしてこれで高齢者や初級者は使いこなせるだろうか。
UIデザインが大きく変わると、新しいUIになれるために学習コストがかかることになる。
高齢者の場合にはこの学習コストがとてつもなく大きい。ただでさえ「操作体系」の変更はもともと高コストであるのに。
それでも、新しいUIが優れた、分かりやすいものであれば大した問題とはならないだろう。
しかし、8のUIは優れているとは到底言えない代物だ。
8を使うにあたって思い出される教訓は「目に見えるものだけを信じるな」である。
シャットダウン、(Modern UIの)アプリの終了・操作はかなり基本的な操作であるが、それらを実行するのに目に見えるボタンやアイコンは存在しない。
ユーザーはボタンに頼らず、マウスによるジェスチャー的な操作をしなければならない。
これまでそういった機能は目にわかる形でpushされ直感的に理解できたが、8からは目に見えないためユーザーは自ら学習し、pullしなければならない。
そういった新しいうえに分かりにくい操作体系を高齢者に教え、理解し、覚えてもらうのはかなり大変だ。
Modern UIはタッチデバイスに最適化されたものであり、マウスで使うのには堪えないものだ。
Modern UIとデスクトップUIが混在するデザインは本当に最悪である。
何故デフォルトではエクスプローラーで写真を開いたらModern UIのフォトアプリが起動するのだろうか。
8.1によってModer UIを目にする機会を大幅に減らすこともできるようになったが、チャームやアプリ一覧など、Modern UIから完全に逃れることは出来ない。
何故新しいPC・OSを導入したらこれまでと同じ使い勝手を実現するためのコストを払わなければならないのか。

「ポストPC」の時代の到来によりWindows(PC)の地位が脅かされつつあり、そのポストPCの分野においてMicrosoftが覇権を握れていないのは確かだが、だからといってWindows(PC)をポストPCそのものにしてしまうのはあまりにも乱暴だろう。
かたやそのポストPCの流れを作り出したAppleはMicrosoftのように血迷ってはいない。
OS XiOSの統合はよく話題になるが、いまのところOS XiOSの機能やデザインの「共通化」こそすれどドラスティックな「統合」は行われていない。
タッチデバイスにはタッチデバイスの、PCにはPCの良さがあり、中途半端に統合してしまえば却って使いにくくなるだけだ。
新しい時代のパイオニアだからこそ、そのあたりのことがよく分かっているのかもしれない。(パイオニアとしての余裕もあるのだろうが)

とりあえず、Windows 9では高齢者が混乱しない程度のものにしてほしいのだが、果たしてどうなるのだろうか。