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My scat echo...

インターネットが医者を凌駕する

かれこれ5年ぐらい、ある皮膚病に悩まされてきたのだけど、3人の医者(研修医含)は診断名を出すことは出来なかった。ステロイド外用薬により症状は改善するし、割りと持ちも良いのでそれで凌いできたのだけれども、やはり再発する。何回か診てもらった医者に、ある皮膚科を勧めてもらって行ったら、「尋常性乾癬」と診断された。部位に合わせたステロイドの他にビタミンD外用薬も処方してもらって、まぁ、よかったねと。
でも、今日のこの日まで「尋常性乾癬」なんて知りもしなかった・・・というわけでもなかったりする。早い段階からネットで調べて、そこから尋常性乾癬であると自己診断を下していたのである。医者に診てもらう時に、患者風情が「ネットで調べたんですけど・・・」とも言い難いし、こちからから言わないと診断できない医者に薬を処方してもらうのもなぁ、と思っていたので、その件を医者に言うことはなかった。数年前、帯状疱疹にかかった時も、病院に行く前にネットで調べて帯状疱疹と自己診断をしていた。この前見た世界仰天ニュースでも、ある症状に関して医者がお手上げな時、知人がネットで調べてそれらしき病名を特定し、それを医者に伝えたら、確かにそうだったという話があった。
なんというか、インターネットが医者を凌駕する時代がきたのか?と思ってしまう。確かに素人判断ほど危険なものはない場合もあるし、実際に診なければわからないこともたくさんあるだろう。なによりも処置は医者にしかできない。だけど、記憶が有限の医者という人間に対して、診断の段階で引き出せる情報量そのものはインターネットの方が多いのはもはや紛れも無い事実なのか。病名診断なんて、治療の最初にして重要なプロセスなのに、医者よりもネットで調べたことを元に素人判断した方が良かった、というのは、医者の存在意義は何なのだろうと思わなくもない。

あと、医薬分業は何がどういいのか分からない。ある病院はまだ医薬分業していなくて、助かっていたのだけど、4月から医薬分業してじじばばが困惑していた。患者からすれば二度手間な上に負担も増えたりと、デメリットしかないように感じる。メリットとしては薬剤師から詳しい説明が聞けるとか、継続的な薬の管理によって危険な飲み合わせ等々が防止できるとかが挙げられているけれど、それも果たして本当なのだろうか。病院窓口の人は薬剤師ではないから、薬剤師の方が詳しく説明できるのはその通りなのだろうけど、そんな詳しい説明を受けたことはない。これもまた、ネットで調べた方が副作用から注意事項まで、もっと詳しい情報を得ることができる。「かかりつけ薬局」も話も、たいていは病院のすぐそばに出店しているから、よっぽど家の近くに薬局があるとかではない限りその病院そばの薬局に行くことになり、結局は分散してしまうだろう。そのことにより薬局経営は病院に依存することになるので、処方のチェック機構としての役割も期待できない。病院で処方箋を受け取り、その処方箋をすぐそば徒歩1分の薬局に持っていて薬を受け取る、という様はパチンコ屋のようである。結局、薬剤師を食わせるための方策なのだろうか。